コミュニケーションを円滑にする便利フレーズ集

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椿

IT系の会社員。調べものが好きです。アウトプットして脳トレしてます。

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便利な言い回し

1、以前の発言を撤回する

以前の発言をなかったことにするときには「元も子もない」を使う。「元も子もない」には、「もし失敗したら全てを失う」という意味がある。最悪のパターンを想像させることで失敗した時のリスクに注目させ、こちらが意見を変えたことから意識をそらすことができる。また、「最悪の事態になってもいいのか」という意味を含んでおり、真っ当な意見であるかのように聞こえる。

【使用例】
社員「来年は給料を上げてくれると仰ったじゃないですか」
社長「たしかに言ったが今は売り上げを伸ばすことが第一だ。会社がつぶれたら元も子もない」

2、要求を諦めさせる

おねだりなどをされた時には、「要求した自分が間違っていた」と相手に悟らせることで抵抗感なく諦めさせることができる。他人に説得されるよりも、自分で自分を説得する方が効果が高い。

【使用例】
妻「新作のかわいいカバンを見つけたんだけど~」
夫「欲しいの?いくらくらいするの?」
妻「50万円くらいだよ」
夫「夏休みの旅行用の貯金があるから、それを使えば買えるよ」

3、代替案を承諾させる

「いいえ、でも~」と言って代替案を提示して説得したい時は、「いいえ」とは敢えて言わないようにする。「いいえ」と言われたうえで代替案を提示されるとワンランク下がった対応に感じられてしまうからだ。「いいえ」と言った時点で相手が話し始めてしまい、代替案が提示できなくなってしまうこともある。

【使用例】
客「特製弁当まだありますか?」
店員「いえ、本日は売り切れです。でも、日替わり弁当でしたら残ってます」
→人気のない方が残っているように聞こえる

客「特製弁当まだありますか?」
店員「今の時間は日替わり弁当のご用意がございますが、いかがでしょうか?」
→特製弁当と日替わり弁当の人気に差を感じさせない

4、依頼を受けるよう誘導する

ものを頼むときは「やってくれ」と言うのではなく、できるかどうかを質問する。この言い方をすると、大抵は「できるのならやってほしい」と解釈し「やりますよ」という意味合いで「できます」と回答する。すると、相手に自発的に引き受けた感覚を与えることができる。あまり乗り気でないことでも、「頼まれたのではなく自分から引き受けたのだ」と思わせることができる。

【使用例】
「会議の議事録担当って、できそう?」
「今月はあと何件できそうかな?」
「お客様、ご順番にお並びいただけますでしょうか?」

5、悪い印象を和らげる

悪い結果を避けられないときは、大げさに悪い結果を想定しておき、「そうならなくてラッキー!」と思わせる。例えば、会社に遅刻の連絡をする時、9時半頃に出社できそうでも「10時までには到着します」と伝える。すると、「思っていたよりも早く来たな」「急いで出社したんだな」と、努力したように感じさせることができる。「9時半までに到着します」と連絡した場合、9時半を数分過ぎただけでも2度遅刻していることになり、印象がかなり悪くなる。

プロジェクトが納期に間に合わなさそうで残業が発生するかもしれないときには、メンバーには「しばらく残業続きになるかもしれない」と大げさに伝える。すると、残業が発生しても「想像していたよりも少なかった」という印象を与えることができる。

会議の資料を作成するとき、今週中に提出できそうでも「来週末までには提出できそうです」と伝える。すると、予定よりも早く提出できたように見えるため、優秀な印象が残る。

6、発破をかける

やる気のない部下に発破をかけるときは、「やる気があるのか、ないのか」などと二者択一の質問をする。「もっと仕事をしろ!」と頭ごなしに叱責するのはあまり効果的ではない。「やる気があるのか」「できるのか?できないのか?」などと聞かれれば、大抵は社交辞令で「あります」「できます」と答える。そこで「やる気があるならやれ!」と言えば筋が通っており、頭ごなしに叱る必要がなくなる。

7、期待に応えさせる

結果が出る前に「みんながあなたを高評価している」と伝えておくと、「その期待を裏切るわけにはいかないな」と思わせることができる。「期待している」と伝えると、「期待に応えなければ」と過度なプレッシャーを与えてしまう可能性がある。既に高い評価や信頼を得ており、その地位を維持したいと思わせる方がプレッシャーは少なくなる。

【使用例】
「Aさんは納期を守るクリエイターさんだって評判ですよ」

8、賛否両論をまとめる

賛成意見も反対意見もあるときは、細かいところは置いておいて大筋には賛成しているかを確認する。反対意見を持っている人は「賛成はしているが、一部気になるところがある」という場合があるからだ。

9、選択を誘導する

AとBの選択肢があるとき、「Aがいい」と自分の希望を伝えたうえで「あなたが選んでいいですよ」と決定権を相手に委ねると、相手はAを選ぶことが多い。このように質問すると、相手は無意識に「Aをやっている自分」を想像し、想像したことは試したくなってしまう。
また、「拒否できるにも関わらず自分でやりたいと選んだ」と思わせることができ、強力な説得効果を発揮する。「あなたにお任せします」「最後は好きなように決めてください」「どう思います?」など、最終的な判断を促すことがポイントだ。

【使用例】
自分「ランチのお店、A店とB店のどっちがいいかな。私はA店の方が好きだな~」
相手(A店で食事する光景を想像する)
自分「あぁ、あなたの好きな方でいいですよ。どちらに行くかはお任せしますね!」

10、会議の流れを変える方法

会議を自分の想定していた流れにしたいときは、考え直してほしい点について質問する。人は質問されるとその答えを考えずにはいられなくなり、質問したことを話題にすることができる。会議の流れが変わってしまったのも、誰かがズレた質問をしたことが原因の可能性がある。

【会議での例】ターゲットが男性のみに決まりそうな流れを変える
1、女性もターゲットとして考えさせる
×「女性もターゲットとして考えた方がいいと思います」
〇「女性はターゲットとして考えなくていいでしょうか?」

2、女性のニーズについて掘り下げさせる
×「女性のニーズについてもっと考えましょうよ」
〇「女性がこれを使うとしたらどんなときでしょうね」
 →答えを考え始めてくれる。その回答に対して更に掘り下げていく
  「ということは年齢層はどのくらいでしょうか」
  「これを使うとどんな気分になると思いますか」

3、ズレた回答が挙がったら軌道修正する
×「その意見は現実的ではないかな」
 →否定をすると反発を買い、そのズレた回答について討論が始まってしまう
〇「それは思いつきませんでした。では、今度はこれについてはどう思いますか?」
 →一言反応して別の質問を投げかければ、その質問のことを考え始めてくれる

11、相手への評価を受け入れさせる

相手に注意や指摘をしたいとき、または褒めたいときは、「私は~だと思う」という言い方をする。このように言うと個人的な感想となり否定することができないため、素直に受け入れてもらいやすくなる。反対に「あなたは~ですね」という言い方をすると、相手のことを決めつけているように感じられてしまい受け入れてもらいにくくなる。

部下が遅刻の連絡をしなかったとき
×「(君は)なんで遅刻の連絡をしなかったんだ!」
 →「遅刻の連絡をしないなんてダメだろう」という意味なので、受け入れたくなくなってしまう。
〇「(私は)君からの連絡が無いからとても困ったんだよ」
 →「困った」というこちらの感想を言っているだけのため、受け入れやすい。
  部下は自分から「遅刻の連絡をしないことは人と困らせる行為なのだ」と気付くこともできる。

同僚が頑張って仕事をしているとき
×「(君は)すごいよね。いつもがんばっているよね!」
 →同僚が悩みや力不足を感じているときは受け止めにくい。
〇「(私は)君はすごいと思うよ。(私は)君はいつもがんばっているなって思うよ」
 →個人的な感想のため、受け入れざるを得ない。

怒っていることを伝えたいとき
×「なんで何度も同じミスをするんだ!」
○「同じミスを繰り返されてしまうと、仕事を任せるのが不安になってしまうよ」
○「同じミスを繰り返されてしまうと、私もがっかりしてしまうよ」
 →感情を伝えると伝わりやすい

12、相手の意見を否定する

相手の意見を否定するとき、「ダメだよ」「違うでしょ」と言うだけでは言葉が省略され過ぎているため、前後に「私は」と「思います」を付ける。この主語と述語を省略してしまうと「(一般的には)ダメだよ」という意味になる。相手は「あなたの意見は常識的に間違っている」と言われているように感じ、不快な気分になってしまう。
このとき、否定する前に相手の気持ちに理解を示したり、相手の意見に共感したりすることがポイントとなる。そうすると「あなたの意見も分かる。でも私は違うと思う」という言い方となり、「あなたの意見は間違っている」と言わなくて済む。

【使用例】
×自分「できないよ。止めておきなよ」
 相手「そんなこと誰が決めたんだよ!」
○自分「それも一理あるね。でも、私はやめた方がいいんじゃないかなって思うよ」
 相手「そう思う?そうなんだね」

13、マナー違反の指摘の仕方

マナーやエチケット、空気を読んだ気配りなど、立ち振る舞いには正解がない。本人に悪気がない場合もあるため、注意する側もたとえ自分の方が立場が上でも指摘・指導をためらいがちになる。その場合は「かっこいい・かっこわるい」「モテる・モテない」という表現で伝えると、素直に聞いてもらいやすい。このように伝えれば、間違いを指摘されている・説教されていると感じにくい。更に若者が興味・関心を惹く語彙を使うことで、直感的に受け入れやすくすることができる。

【使用例】
×「打合せの前に餃子なんか食べるんじゃない!口臭に気をつけるのは当然のことだ!」
○「取引先に「口が臭い」なんて思われたら格好悪いと思わないか?」

14、説教の仕方

相手に注意・説教をする時は、次の言葉を付け加えるとこちらの話を受け入れやすい心理状態にさせることができる。

前置き
「キミなら分かってくれると思うんだけど」
「もう気付いているかもしれないけど」

話の最後に
「まぁ、君ならもう分かっているかな」
「君ならできるよね?」

15、理不尽な説教をされたとき

指摘をする形で嫌味を言われた時は「教えてくれてありがとう」と言えばいい。
こちらが悪くないのに責められてしまったり、説教の内容が理不尽で頭を下げたくないときは、「気に障りましたか?すいません」「不快な思いをさせてすいません」と相手の気を悪くしたことにだけ謝罪する。このような言い方であれば、こちらが悪かった・間違っていたと言わなくて済む。咄嗟に「あ、すいません」と言ってしまうと、何について謝ったか明確ではないため相手の良いようにとられてしまう。

嫌味を言われたとき
客「駅前の店ではやってくれたのに」
店員「左様でございますか。参考になります。ありがとうございます」

姑「○○さんとこでは、塾に行かせてるって。うちはいいの?」
嫁「あら、参考になります。検討してみますね」

こちらが悪くないとき
友人「あなたの鞄私と同じじゃない。勝手に真似しないでよ」
自分「偶然ですね。嫌な気分にさせたらならごめんなさいね」

2つを合わせた会話
先輩「いつもコンビニ弁当じゃ体に悪いわよ。お弁当を作ってきたら?」
後輩「お気遣いありがとうございます。仰る通りなんですけどね」
先輩「言い訳するんじゃないの!」
後輩「そうですね!言い訳してすいません!」
→毎日コンビニ弁当を食べていることは悪いことだ、と認めなくて済んでいる

16、言ったことをなかったことにする

「言ってません」とひたすらに否定すると、相手もいつしか「そうだったっけ」と納得してしまう。また、「間違って伝わってしまった」と言い続けていれば、やがて納得してもらえる。「本当はこういう意味だった」と説明してまわると、必死さが伝わり信憑性が下がる。

17、難癖をつけられたとき

話の通じなさそうな相手に言いがかりをつけられたときは、会話が噛み合わないようにする。すると、相手が一方的に脅している状態のため、立場が悪くなったことに気付いてやがて諦めてくれる。相手の質問に回答してキャッチボールが成立すると、立場が対等のため言い争いが続いてしまう。

【使用例】
「なにぶつかってきてんだ」
×「歩きスマホしてたそっちが悪いんでしょう」
〇「何かご用ですか?」

「なに睨んでんだよ」
×「睨んでません」
〇「何かご用ですか?」

「ケンカ売ってんのか」
×「売ってません」
〇「何かご用ですか?」

18、組織に反発する

女性が内部告発をすると、組織内の地位に関わらず報復を受けやすい。告発者自身は組織のために行動しているつもりでも、周囲の人々からは自分の評価を上げようとしているように見えるからだ。そして、組織では女性が昇進していくことは期待されていない。そのため女性は、目立った行動を取ると攻撃の的にされやすい。
そのため、反対意見を述べるときには、自己利益のためではなく組織のためを思っての発言であることを明確にすると、報復のリスクを下げることができる。「会社の評判に傷がつくかもしれない」「組織のトラブルに発展しかねない」といった言い回しを盛り込むと良い。

19、相手を良い気分にさせる

相手と会話するときはポジティブな解釈ができる内容にする。解釈は思考や感情、行動に深く結びつき、相手の気分に大きな影響を与えているからだ。同じ状況でも「今日は寒いですね」よりも「晴れてよかったですね」の方が印象が良い。
相手がネガティブな話題で話を振ってきたときは、相手の発言には反応せず、発言に関連した要素を褒めると良い。相手の発言は否定しないところがポイントだ。

【使用例】
相手「今日は寒いですね」
×自分「そうですか?暖かいですけど?」
○自分「そのコート可愛いですね!」

20、興味のない話題を振られたとき

知見や関心のないことが話題になったときは、「知らないから教えて」と言う態度を見せると良い。相手にとっては自分の好きな話題であるうえ、教える立場として知識を披露することができるため、とても気持ちが良いだろう。また、敢えて「興味ない」「良さが分からない」などと煽ると良さを分からせようと熱く語り出す。どちらも、こちらから話せることがないため相手に一方的に喋ってもらう方法だ。

肯定して喋らせる
友人「○○(韓流アイドルグループ)のメンバーの中で誰が好き?」
自分「私ちょっと乗り遅れててー。今人気なの?教えて!」
友人「任せてー!このグループはねー」

否定して喋らせる
友人「○○(韓流アイドルグループ)のメンバーの中で誰が好き?」
自分「うわー興味なーい。こんなののどこがいいの?笑」
友人「はぁー!?このグループすごいんだからー!」

喋ってもらっている中で、気になったことは質問して回答してもらう。それを数回繰り返したら、相手の話題に関連した新たな話題を振ると自然に話題を変えることができる。話題を変えたことに気分を悪くされたら平謝りすればよい。最後は、好きだという気持ちが伝わった、教えてもらえて感謝している、おすすめされた動画やグッズを調べてみる、など興味が湧いたことを示す言葉で締めるとよい。

【使用例】
友人「〇くんはこの前日本のドラマにも出たんだよ」
自分「あ、新しい月9ドラマ始まったけど見た?」
友人「〇くんの話してたのに。私の話興味ない?」
自分「ごめんごめん、たまたま思い出しただけだよ。よっぽど〇くんのこと好きなんだね」

21、「何歳に見える?」と聞かれたとき

年齢当てを持ちかけられたときは、「○歳に見えますよ。肌がすごくお綺麗なので」などと理由をつけると、実年齢と大きくずれてしまっても説得力が出る。年齢には言及せず「○○さん、お綺麗ですよね」などとポジティブな答えで話を逸らしてもよい。「そう言うってことは、何かこだわっているのですか?」と質問する方法もある。相手が美容に凝っていたり健康に気を遣っていることを話してきたら「だからお綺麗なんですね」と相槌を打つ。
また、自分が感じた年齢のー10歳を答えるとちょうど良いとされている。

22、フィードバックを得るコツ

講義や研修、イベントなどのフィードバックを求めるときは、「よりよくするためにはどうすればよいと思うか」という質問をするようにしよう。
「いかがでしたか?」という聞き方は漠然としているため、回答者はどんな観点から答えたらよいのか分からない。もっと具体的に質問する必要がある。また、「よかった」「よくなかった」を選択するだけの形式では、社交辞令的に「よかった」と回答する人が多く正確な感想が得られない。
また、良くなかった点・不満点を聞くと粗探しのようになってしまうため、聞かなくてよい。

NG例
・研修はいかがでしたか?感想をお書きください。
・次の項目に〇をつけてください【良かった、普通、よくなかった】

質の高いフィードバックが得られる質問
継続の観点:よりよくするために、続けた方がよいと思うことはなんですか?
向上の観点:よりよくするために、もっと力を入れるべきだと思うことはなんですか?
開始の観点:よりよくするために、取り入れたらいいと思うことはなんですか?
停止の観点:よりよくするために、やめるべきだと思うことはなんですか?

23、雑談の仕方

【話題があるとき】話題+相手に関する質問
「今日は暑いですね。夏バテとか平気ですか?」
「昨日は遅くまでありがとうございました。今日の体調は大丈夫ですか?」
「忘年会楽しみですね。どんなお酒がお好きですか?」

【話題】毎日すること
食事:「最近おいしかったお店ってありますか?」
運動:「運動とかされていますか?私はぐうたらで」
仕事:「最近お仕事終わるの遅いみたいですね」
お金:「最近また電気代高くなりましたよね」
睡眠:「最近睡眠は取れていますか?」

【話題】目についたもの
「今日のネクタイ素敵ですね。どちらのブランドなんですか?」
「そのストラップ可愛いですね。何のキャラクターですか?」
「新作映画始まってますね。もうご覧になりましたか?」

質問のポイント
相手が考えなくても答えられることにする

「最近忙しいですか?」→「最近土日はお休み取れてますか?」
「趣味はありますか?」→「休日によくやっていることってありますか?」
「何か体に気を遣っていることありますか?」→「ジムとか行っていますか?」

「過去・現在・未来」に焦点を当てる
過去:「昔からお好きなんですか」「いつ頃から始められたんですか」
現在:「今でもよくやるんですか」「最近では何がおすすめですか」
未来:「次はいつやる予定ですか」「目標とかありますか」

相手の話を掘り下げる
「車がお好きなんですね。今はなんの車種に乗られているんですか?」
「そのドラマ観ていないんですよ。どんなストーリーなんですか?」

雑談をするときは共通点を探すと良いと言われているが、共通点を探すための質問をすることが難しい。上記の法則と「教えてください」というスタンスを持っていれば、雑談には困らない。