SEO対策に最も必要なのは、品質の良い記事を書くこと

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椿

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現在のSEO対策では、キーワードを羅列する、ページ数を増やすといった、内容の伴わない手法は淘汰され、内容の充実度や正確性、執筆者の専門性といった品質が評価されるようになりつつある。記事の品質を評価することは一見曖昧なことのように思えるが、Googleは一定の基準を設けている。この記事では、その基準をもとに「品質の良い記事」とはどのようなものか、具体的に解説する。

1、最も優先すべきこと

記事を書くとき最も優先すべきことは、Webサイトを訪れたユーザにできる限り「優れた体験」をしてもらうことだ。「優れた体験」とは、内容の品質に関する点と、Webサイトの技術的な品質に関する点の、2つの観点がある。

内容の品質に関する点
ここで言う「優れた体験」とは、Webサイトの閲覧者が「探している情報が見つかって疑問が解決した!」という体験をすることを指している。ユーザは、解決したい疑問があるからGoogleで検索をする。その疑問が解決できる情報が書かれている記事が、品質が良いと判断される。記事作成代行に外注したり、専門家に依頼している場合もある。

Webサイトの技術的な品質に関する点
こちらの「優れた体験」とは、Webサイトの見やすさだ。パソコンでもスマホでも見やすい、表示スピードが速いなど、不快感なく閲覧できるWebサイトほど品質が良いと判断される。WordPressのテーマを使っている場合は、ある程度の施策が簡単に施せるようになっている。制作会社に外注した場合は、能力のある制作会社であれば、下記のガイドラインに沿って制作してくれる前提だと考えて良い。

ウェブマスター向けガイドライン|Google検索セントラル

上記の2点は外注することができるが、その分コストがかかる。特に記事の作成は、初心者であっても自助努力で品質向上を目指せるのではないだろうか。

以下では、記事の品質に関するガイドラインを解説する。

2、記事の基本的な品質ガイドライン

分かりやすいタイトルにする
記事の内容を簡潔かつ具体的に言い表そう。関連する単語を羅列したり、複数の記事で同じフレーズを使い回すことは推奨されていない。また、1記事につき1つのテーマ・商品・サービスを取り上げることが推奨されている。

完全な情報を提供する
記事のテーマについて、必要なことは全て解説しよう。レシピの記事であれば、料理の解説・材料・調理手順を説明する必要がある。レシピを検索しているユーザは、その料理を作りたいのだろう。ならば、そのために必要な情報を全て掲載しよう。

トレンドを考慮する
検索するユーザが多いタイミングで記事を書こう。代表的な施策に、季節に合わせたテーマを選ぶ、話題の商品や出来事について書く、新商品が発売されたタイミングで書くなどがある。

Webサイトを最新の状態に保つ
新しい情報が発表されたら記事を修正しよう。「最新の状態」とは、Webサイトに掲載されている情報が最新情報だということ。スマホの月額料金など、情報は不定期に更新されて日々新しくなっている。古い情報は「間違った情報」とみなされ、品質を下げてしまう。

被リンクを獲得する
他サイトから引用してもらったり、参照リンクをしてもらおう。地域のニュースサイトや専門家のWebサイトなど、信頼されているWebサイトから被リンクを獲得するのが有効だ。そのためには、参照してもらえるような有益な記事を作成する必要がある。

3、記事の詳細な品質ガイドライン

3、1、記事の内容に関する点

・独自の情報や分析、あまり知られていないことが書かれているか
・1つのテーマを詳しく説明しているか
・分かりやすい見出しやタイトルをつけているか
・自分自身が友人に勧めたくなるような記事か
・Wikipediaや百科事典に引用されるような記事か

3、2、専門性に関する点

・信頼できる引用元や参照元が書かれているか
・記事を見た人に、その分野の専門家であると思ってもらえるか
・記事は、その分野の十分な知識を持った者が執筆しているか
・誤情報がないか

3、3、記事の制作に関する点

・誤字脱字やデザインの崩れがないか
・記事は急いで作ったような稚拙な印象を与えないか
・閲覧の邪魔になるような広告表示をしていないか
・スマホでも見やすいか

3、4、他のWebサイトとの比較に関する点

・他のWebサイトよりも有益な記事だと思うか
・記事は、上位表示狙って制作しただけに見えないか

4、品質評価指標E-A-T

4、1、E-A-Tとは

E-A-Tとは、記事の品質を評価するためにGoogleが設けている基準のことだ。簡単に言えば、運営者と記事の内容の信頼度を評価するものであり、SEOを行う上で重要な指標となっている。以下の3つの項目がある。

Expertise(専門性)
Webサイトや記事の作成者が、第三者から専門家(その分野に詳しい人)だと思ってもらえるか、という指標。
・Webサイトのテーマが1つの分野に統一されているか
・記事を読むことでユーザが疑問を解決できるか
・多数の記事でその分野の情報が網羅されているか

Authoritativeness(権威性)
Webサイトや記事の作成者が、多くの人から特定の分野で認められている存在か、という指標。
・他のWebサイトやSNSで紹介されているか
・現実の世界で権威のある人物、または広く認知されている企業か

Trustworthiness(信頼性)
Webサイトの運営者・内容が信頼できるか、という指標。
・WebサイトがSSL化(HTTPS化)されているか
・運営者情報が記載されているか
・記事が他のWebサイトからコピーされたものではないか

4、2、品質評価の仕方

Googleには「品質評価者」という役割がいる。品質評価者は、Google検索のランキングがE-A-Tに基づいているかを確認し、結果をGoogleに報告している。ただし、品質評価者は確認と報告を行うのみで、ランキングを操作することはできない。私たち記事の作成者は、E-A-Tを理解しておくことで、品質評価者がどのような観点で記事を評価しているかを知ることができる。そして、E-A-Tが満たされるようにWebサイトを改善していくことで、品質評価者からの評価を上げていくのだ。

4、3、E-A-Tが特に重要な分野

「YMYL」という特定の分野では、E-A-Tが特に重視されており非常に高い品質が必要だ。YMYLは、「Your Money Your Life」の略で、ユーザーの幸福、健康、金銭、身の安全などに大きな影響を与える可能性がある分野を指す。YMYLに当てはまる分野は、資格や著作物がない場合はSEO対策をしても効果がない可能性が高いだろう。

YMYLには主に以下の分野が含まれている
・国際問題や政治など、重要なニュース
・公共サービスや法律など、生活に必要な情報
・投資や保険など、金融情報
・商品の購入を行う、ECサイト
・医療情報、緊急時の安全に関わる情報
・民族、宗教、性別など、人のグループに関する情報
・その他、フィットネスや栄養、就職など、人生の局面に関わる情報

5、まとめ

品質が良いと評価される記事は、ユーザに有益な情報を提供し、ユーザの疑問を解決してくれるものである必要がある。その鍵となるのは、主に十分な情報量・専門性・評判の3点だ。ただし、これらを満たすためにはとにかく時間がかかる。多数の記事を書き評判を得る必要があるからだ。Webサイトを運営する際には、これらが満たされるWebサイトを目標にして、Webサイトを育てていくという方針を取るのが良いだろう。

SOURCE
Google にウェブサイトを表示する|Google検索セントラル
ウェブマスター向けガイドライン|Google検索セントラル
検索エンジン用にサイトを最適化する|Google検索セントラル
Google のコア アップデートについてサイト所有者が知っておくべきこと|Google検索セントラル