あなたのお店に最適なスマホ決済を選ぶコツ

あなたのお店に最適なスマホ決済を選ぶコツ
運営者情報
椿

IT系の会社員。調べものが好きです。アウトプットして脳トレしてます。

椿をフォローする

お店に導入すると楽で便利になると噂のスマホ決済。しかし、お店の状況に合っていなければ手間やコストが増えてしまい、損になることもある。それを防ぐためには、スマホ決済の種類ごとの特徴と導入後のリスクを事前に知った上で、スマホ決済業者を選定する必要がある。この記事では、事前に知っておくべき上記2点について解説する。

1、スマホ決済の種類

スマホ決済はスマホを用いた決済のことで、キャッシュレス決済の中の一つ。スマホ決済は、仕組みの違いで分類すると次の3つに分けられる。

・QRコード決済
・バーコード読取決済
・タッチ決済

それぞれの特徴を把握しておくことで、ある程度選択肢を絞り込むことができる。

1、1、QRコード決済

店頭に設置されたQRコードをお客様のスマホで読み取ってもらう方法。お店側は、レジの周辺にQRコードのステッカーを貼っておくだけで導入できるため、最も楽に導入できる。メリットは、ポイント還元キャンペーンを開催することが多く、キャンペーン期間は積極的に使ってくれるお客様が増えること。

出典:PayPay

1、2、バーコード読取決済

お客様のスマホに表示されたバーコードまたはQRコードを、お店側が読み取る方法。バーコードを読み取るためにはPOSレジとスキャナが、QRコードを読み取るためにはタブレットの購入が必要となる。そのため、タブレット型レジを導入するときにセットで導入することが多い。

出典:PayPay

1、3、タッチ決済

専用の決済端末にお客様がスマホをかざして支払う方法。お店側は専用の決済端末の購入が必要となる。タッチ決済は、交通系ICカードや一部のクレジットカードなど、カードそのものをかざして支払うこともできる。タッチ決済は交通系ICカードで行う人が最も多いため、公共交通機関の利用者が多いお店と相性が良い。

※クレジット決済にも対応したい場合

クレジット決済は既に導入しているお店が多く、さらにスマホ決済を導入すると、機器が増えてレジ前が散らかってしまうこともある。そんなときは、クレジット決済とスマホ決済が一体となった「兼用型」の端末を選ぶとよい。兼用型の端末には、クレジットカードの差込口、暗証番号を押すための数字ボタン、液晶画面などが搭載されている。

2、スマホ決済を導入するメリット

スマホ決済をお店に導入すると、以下のようなメリットが得られる。

2、1、作業時間の短縮

決済金額はネットで管理されているためレジ締めが楽になる、レジが短時間で済むため混雑時でもスムーズに会計できる、など。また、作業時間が短縮されると、それに比例して残業時間の減少や人手不足の解消にもつながる。

2、2、販売機会を逃さない

近年、スマホ決済を利用できる場所が増えていることもあり、軽い買い物や食事には現金を持って行かない人が増えている。現金を持たない人たちは、スマホ決済に対応していないお店では何も買うことができないため、スマホ決済に対応していないというだけで来店候補から外れてしまう。裏を返せば、スマホ決済に対応しているというだけで来店してもらえる可能性が高くなる。

2、3、キャンペーンに合わせて売上を増加させられる

お客様の中には1つの決済手段に固執せず、キャンペーンに合わせて決済手段を変える人も多い。普段は現金を使うがPayPayのキャンペーン中にはPayPayを使い、LINEPayのキャンペーン中にはLINEPayを使うなどの例が挙げられる。キャンペーン期間中のスマホ決済に対応していれば、「お得になるから」と言って普段は来店しないお客様でも来店する可能性がある。

3、スマホ決済導入前に検討すべきこと

スマホ決済を導入して得られるのはメリットだけではない。お店の状況によっては、導入することで手間が増え負担になってしまうこともある。スマホ決済の導入前には、以下のポイントを確認し、本当に導入するべきか検討しよう。

3、1、導入費用がかけられるか

QRコード決済は無料で導入できるが、バーコード読取決済、タッチ決済、兼用型決済は端末の購入費用がかかる。また、決済業者によっては初期費用がかかる場合がある。その場合の導入費用は、合計で数千円~10万円ほどになる。

3、2、維持費用がかけられるか

スマホ決済では、1回の決済ごとに3~4%の決済手数料がかかる。ほとんどの場合、決済手数料は決済業者から自動的に天引きされ、あなたの手元に入金される。つまり、入金される金額は実際の売上よりも数%少ない金額になる。また、入金時に振込手数料がかかる場合もある。
その他、毎月の通信費がかかる。

3、3、安定した通信環境が準備できるか

決済端末は、常時ネット回線に接続しておく仕様になっている。そのため、通信回線が不安定になったり決済端末のネット接続が切断されたりすると、一時的に決済ができなくなってしまう。会計時のトラブルを防ぐために、安定したネット回線・接続機器を準備しておく必要がある。

3、4、トラブル対応ができるか

お客様からの返品や料金の入力ミスがあった場合は、返金対応をすることになる。返金対応は、お店側が管理者用アプリを操作して行うため、事前に操作手順を確認しておく必要がある。
また、QRコードを張り替えるいたずらへの対策や、不正使用事件にお店が巻き込まれた際の警察への対応なども考慮しておく必要がある。

3、5、スマホ決済の利用者が少なくないか

「ほとんどのお客様が現金払いで数人のお客様がスマホ決済」というお店の場合、「レジ締めが楽になる」というメリットは発生しない。導入前とほぼ変わらないレジ締めをした後、更にスマホ決済の売上を確認して合算しなければならず、手間が増える可能性が高い。

4、業者の選定

あなたのお店にスマホ決済が本当に必要かどうかが分かったら、あなたのお店に合ったスマホ決済の種類の中からスマホ決済業者を選定しよう。
スマホ決済業者は不定期に、決済手数料を変更したり機器の無償提供キャンペーンを行っている。機能も随時更新されていることもあり、タイミングによって最良の業者は入れ替わる。あなたが導入したいタイミングで、各業者のサービスを比較するのがおすすめだ。